この章では、FakeTag が提供する「タグ付け機能」とはどのようなものであるのかについて説明します。
1.1 フォルダーとタグの違い
ブックマークを整理する方法には主にフォルダー方式とタグ方式の2つがあります。
1.1.1 フォルダー方式
下のスクリーンショット及び図はフォルダー方式の例です。フォルダーは概念的にブックマークを格納する入れ物なので、フォルダー名をブックマークを分類するためのラベルと見た場合、1つのブックマークに関連づけられるラベルは1つだけです。
┗ [F1: "ニュース"] ┗ [B1: "BBC"]
1.1.2 タグ方式
次にタグ方式の例を見てください。タグは概念的にブックマークに取り付けるものなので、タグ名をブックマークを分類するためのラベルと見た場合、1つのブックマークに対して複数のラベルを関連づけることができます。
[B1: "BBC"] ~ [T1: "ニュース"][T2: "イギリス"]
1.2「フォルダーをタグとして使う」とは
FakeTag は、ブラウザーが提供する既存のフォルダーを利用してタグ付け機能を実現しています。例えば、FakeTag を使って BBC のホームページ(https://www.bbc.com/)をブックマークし、それに「ニュース」、「イギリス」という2つのタグを付けるとします。そうすると、https://www.bbc.com/ という URL を指すブックマークが「ニュース」、「イギリス」という2つのフォルダーの中に1つずつ作成されます。そして、FakeTag は同じ URL を指す複数のブックマークを1つの「複合ブックマーク」として扱うように作られているので、結果として「ニュース」、「イギリス」という2つのフォルダーが「1つのブックマークに付けられた2つのタグ」のように見える、というわけです。
※同じ URL を指す2つのブックマーク ┣ [F1: "ニュース"] ┃ ┗ [B1: "BBC"] (=> https://www.bbc.com/) ┗ [F2: "イギリス"] ┗ [B2: "BBC"] (=> https://www.bbc.com/) ※フォルダーをタグとして見ると、 [B1/B2: "BBC"] ~ [F1: "ニュース"][F2: "イギリス"]
この「フォルダーをタグとして使う」方式の長所・短所として、次のようなものが挙げられます。
長所:
- FakeTag のインストール後、タグをゼロから作成する必要がない。
- ブラウザーがタグを同期してくれる(ブックマークの自動同期機能が有効になっている場合)。
- FakeTag を削除してもデータが失われない。
短所:
- たくさんの重複ブックマークが作成される(ブラウザーが自動同期してくれるブックマークの最大件数は 100,000 件であることに注意してください)。
- 疑似タグであることによる多少の制約(不自然さ)がある。
次章以降、FakeTag の具体的な使用方法を見ていきます。
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